秘密保持契約よりも効果的な情報漏洩への対策

リモートワークの問題点の解消についてでも簡単に触れましたが、ブロックチェーンは情報漏洩防止にも役立ちます。

国内翻訳最大手の翻訳センターは、全ての翻訳事業をフリーランスの翻訳家に業務委託しています。
秘密保持契約(NDA)が結ばれ、作業終了後には文書を破棄した旨の自己申告が翻訳家から行われていましたが、情報漏洩対策として不十分であるとして、更なるセキュリティの向上方法を模索していました。
開発されたのが、リモートワーク管理システム「Active flag(アクティブフラッグ)」です。

翻訳家のPCの状態とアンチウイルスソフトの稼働状況、翻訳文書に対する操作をリアルタイムで監視し、ブロックチェーンに記録します。
ファイルのコピー、名前の変更、印刷、USBメモリなど記録媒体への保存や、それらの操作から派生したファイルも追跡します。
翻訳家は、作業終了後にファイルを暗号化して翻訳センターへ送信します。
複製したファイルやゴミ箱に残ったファイルまで含めて削除することで、ファイルの追跡は終了します。
該当するファイルの監視のみを行うため、翻訳家のプライバシーに配慮しつつ監視ログのデータ量を抑えています。

お互いの信頼を、記録の改ざんができないブロックチェーンが保証してくれるわけですね。
在宅勤務者やフリーランスによるリモートワークが増えたことで、今後は更に、信頼性の担保をブロックチェーンに頼る事例が増えそうです。

ブロックチェーン技術を活用したリモートワーク管理システム【事例?】
株式会社翻訳センターは、特許、医薬、工業・ローカライゼーション、金融・法務分野での翻訳事業を主軸に、通訳、派遣、コンベンション、通訳者・翻訳者育成など、言葉に関するサービスを展開する「外国語における総合サプライヤー」である。...



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