日本銀行がデジタル通貨の技術的課題を探る実証実験へ

日本銀行(日銀)は、中央銀行が発行するデジタル通貨(CBDC)の技術的な課題を探るため、実証実験を行う方針です。
デジタル通貨を発行する計画はないという立場は変えていませんが、各国で進むデジタル決済の開発に遅れを取らないよう取り組みを加速させます。

日銀が公開した報告書では、デジタル通貨は「誰もがいつでもどこでも、安全で確実に利用できる決済手段」でなければならないとし、子供から高齢者まで誰でも利用できる端末に加え、自然災害が多い日本の特性を考慮してオフラインでも決済できる機能が必要だとしています。
端末としてはスマホが想定されるものの、普及率は2018年時点でも約65%にとどまるため、カード型の端末を開発することも検討すべきだとしています。
また、利用者の安全性やプライバシーの確保、マネーロンダリングなどの犯罪対策も課題に挙げています。
解決策として、利用状況の把握が難しいオフライン決済では金額に上限を設定するという案も提示されています。

新型コロナウイルスによる感染症(COVID-19)の影響もあり、デジタル決済の需要は世界で高まっています。

デジタル通貨については中国が先行していますが、アメリカ連邦準備理事会(FRB)も研究を進める意思を表明しました。
日銀も欧州中央銀行(ECB)などと共同で企業間決済での利用を中心に研究を行っていましたが、今後は民間ベースの決済手段としての可能性も探っていくことになりそうです。

日銀、デジタル通貨の技術的課題探る実証実験へ 「発行の計画はない」(毎日新聞) - Yahoo!ニュース

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