仮想通貨、過去7年の歩みから成長途上と判断

連日、ビットコイン(BTC)がニュースを賑わせていますが、アルトコインの価格だって上がってます!

アルトコインAlternative Coin/代替通貨)とは、ビットコイン以後に作られた仮想通貨の総称です。
その時その時で求められた機能・仕組みを備えた物が開発されてきたため、アルトコインの隆盛で仮想通貨の歩みが見えます。
そこで今回、アルトコイン時価総額ベスト3と共に7年間を振り返ってみます(順位は年末時点)。
2013年
1位ライトコイン(LTC)、2位リップルXRP)、3位オムニ(OMN)

ライトコインは、ビットコインをベースに取引承認を速やかに行うことで決済に適するように作られた通貨です。
2011年の登場から現在に至るまで、安定した人気があります。
現在、アメリカ証券取引委員会(SEC)による提訴に揺れるリップルも、初期からの通貨です。
オムニは、ビットコインブロックチェーン上に作られた最も古い仮想通貨プラットフォームです。
ユーザー独自通貨発行機能があり、分散型インターネットプロジェクトのクラウドファンディングで6億円を集めたことで話題になりましたが、承認速度の遅さと、より使いやすいイーサリアムの登場によって現在は800位に沈んでいます。
2014年
1位リップルXRP)、2位ペイコイン(XPY)、3位ライトコイン(LTC)

ペイコインは、国際送金用として多額の投資を集めたものの、出資金詐欺であったことが判明して9ヵ月で姿を消しました。
ビットコイン取引所からの大量流出という「マウントゴックス事件」が起こったのもこの年です。
仮想通貨への悪印象は、この年に作られたものが多そうです。
2015年
1位リップルXRP)、2位ライトコイン(LTC)、3位イーサリアム(ETH)

今ではアルトコインの代表とされるイーサリアムは、この年に登場しました。
欧州司法裁判所が仮想通貨は税務上、固定資産ではなく支払い手段であると認めたことは、大きな前進となりました。
2016年
1位イーサリアム(ETH)、2位リップルXRP)、3位ライトコイン(LTC)

前年登場のイーサリアムが、早くも1位になりました。
世界に先駆けて、日本で仮想通貨を定義する改正資金決済法が成立しました。
2017年
1位イーサリアム(ETH)、2位ビットコインキャッシュ(BCH)、3位リップルXRP

ビットコインキャッシュは、処理速度の改善策を巡る対立でビットコインから分裂(ハードフォーク)した通貨です。
新たな資金調達手段としてICOが台頭したことで仮想通貨市場への資金流入が急拡大し、日本では「仮想通貨元年」と謳われました。
2018年
1位リップルXRP)、2位イーサリアム(ETH)、3位ビットコインキャッシュ(BCH)

取引所Coincheckコインチェック)へのハッキングやICO詐欺の多発を踏まえて、各国の仮想通貨規制が大幅に強化されました。
ICOバブル崩壊により、ビットコインも含めて時価総額は軒並1/3程度まで下落しました。
2019年
1位イーサリアム(ETH)、2位リップルXRP)、3位テザー(USDT)

2015年の誕生以来、需要を拡大し続けてきたドル連動型ステーブルコイン・テザーが、ついに3位まで成長しました。
前年終わり頃から、イーサリアムネットワーク上で多様なDeFi(分散型金融)プロトコルが開始しました。
2020年
1位イーサリアム(ETH)、2位テザー(USDT)、3位リップルXRP

コロナショックの影響で暴落したものの、大規模金融緩和やPayPal仮想通貨サービス開始など好材料が相次ぎ、大幅に価格上昇しました。
仮想通貨に懐疑的だった投資家らの論調も変化してきました。

駆け足で順位だけを見てきましたが、この間に市場規模も100倍になっています。
この先、どう変わっていくかも楽しみですね。
機会があれば、いずれまた――

2015〜2020年、仮想通貨「時価総額TOP20」の顔ぶれと変化

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