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分散型金融(DeFi)での需要によって、米ドルとペッグしたステーブルコインであるテザー(USDT)の発行総額が、遂に150億ドルを突破しました。
年初から4倍増です!

テザーの価格は、なぜ安定しているのでしょうか。
ステーブルコインだから当たり前?
そう単純な話ではありません。

法定通貨担保型ステーブルコインは、ドルの場合だと「1ドル預かるごとに1コイン発行し、1ドル返却するごとに1コイン償還する」というルールに従っています。
そうすることで市場に存在する全てのコインは、常に1コインあたり1ドルと交換できるため、理論的には市場での取引価格は常に1コイン=1ドルになります。

ところが、テザーを発行しているTether社には、担保となる資産が100%用意されていないともいわれています。
いわゆる「テザー問題」です。
Tether社は、これまでに何度かニューヨーク司法当局から財務記録の提出を求められていますが、その求めに応じたことは1度もありません。
そもそも設立5年目のベンチャー企業が、150億ドルもの資産を保有しているとは考えにくいのです。
先月(2020年9月)には、Tether社が債務不履行に陥るリスクを予想して売買する金融派生商品CDS/クレジットデフォルトスワップ)すら登場しました。

担保資産が全額存在していなければ、1USDT=1ドルの価格ロジックは成立しないはずです。
しかし現状で、テザーの価格は1ドルに固定できています。
テザーの保有者は、現時点で担保資産がなくても将来的には用意されるはずだという信用を持っており、それで成り立っているのです。
実際、全額とまではいかないものの、Tether社はこれまでに何度も資金調達を実施しています。

中央集権的で、担保資産がブラックボックスで、運営側への信用で成り立っている……、テザーはブロックチェーン業界にありながら全くブロックチェーン的ではない、稀有な存在です。

ステーブルコインのテザー、時価総額が150億ドルを突破 | 年初から約4倍に増加
分散型金融(DeFi)セクターの成長により、2020年にテザー(USDT)が大量に鋳造された。先月だけでも30億ドルにのぼり、テザーの時価総額は150億ドルを突破した。 今年のはじめには、40億ドル強のテザーが流通していたが、現在ではその額は150億ドルを超えている。



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