30年前に誕生した電子署名がビットコインの未来を拓く

電子署名というと、RSA署名やDSA、ECDSAなどが有名ではありますが、今回はSchnorr署名とビットコインについてご紹介します。

Schnorr署名とは、ビットコインの根底にある暗号化技術における、暗号を署名するアルゴリズムの一つです。
現在、ビットコインでは世間でも広く使われているECDSAという署名アルゴリズムを使用していますが、2008年まで特許で保護されていたSchnorr署名のほうがセキュリティ面や効率面で優れていることもあり、導入の可能性が高まっています。

Schnorr署名を導入するメリットはどのようなものがあるのでしょう。

1.セキュリティの高さ
普通の取引とマルチシグの取引の見た目の区別がつかなくなるため、ブロックチェーンが解析されにくくなります。
2.効率的な署名処理
マルチシグ・トランザクションには2人以上の署名が必要となりますが、Schnorr署名では、鍵のアグリゲーションを使って、ひとつの署名にまとめることができます。
また、複数の署名の有効性を検証することが可能となり、効率的な署名処理ができます。

まだまだビットコインを取り巻く環境は未完成ですが、30年の時を超えて注目を集める「Schnorr署名」がビットコインの未来を拓く鍵のひとつになるかもしれません。

Schnorr署名 ―― 30年の時を超えて注目を集める電子署名
電子署名というと、RSA 署名や DSA、ECDSA などが有名ですが、これ以外にも無数の電子署名方式が提案されています。 Schnorr(シュノア)署名もこうした電子署名方式の一つであり、1989年ごろに C.P.Schnorr 氏により発明されました。 しかしながら発明と時を同じくしてアメリカ国立標準技術研究所 (NIST) により DSA が提唱されたことや...



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