コロナで目論見外れる?北京冬季五輪でのデジタル人民元使用

どうなる、デジタル人民元――
これまで新型コロナによって後押しされてきましたが、今度は新型コロナによって阻まれています。

間もなく開幕する北京冬季五輪をお披露目の場とすべく、デジタル人民元(e-CNY)の開発は急ピッチで進んできました。
選手や観光客が使い、さらにその映像が全世界に流れればデジタル人民元の絶好のアピールになる……はずだったのですが、選手・関係者・ジャーナリストたちを隔離するバブル方式と直接観戦する人数の制限により、使う人は大幅に少なくなりそうです。

北京五輪で披露することにこだわってきたのは、テック企業の拡大に対する中国政府の警戒があります。
中国はデジタル決済がとても普及していますが、市場の90%以上をAlipay(アリペイ/支付宝)とWeChatPay(ウィーチャットペイ/微信支付)が支配しており、2社は得られる膨大な信用データを元に金融業等にも進出し始めています。
それを変えるためにも、北京五輪でデジタル人民元をアピールしたいのだと思います。

北京五輪メインメディアセンターでの決済手段は、現金・Visa(ビザ)・デジタル人民元の3種類で、Alipay・WeChatPayは使えません――ほらね!

北京冬季オリンピックでのデジタル人民元展開が難航 新型コロナウイルスがハードルに
2022年の北京オリンピックのために中国に到着した選手やサポートスタッフは、多くの会場で支払いにデジタル人民元を使用するオプションがあるものの、デジタル人民元の国際的な試験導入は、パンデミックのためにハードルに直面していると報道されている。...



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