デジタル円、機能的には可能だがマイナス金利機能は使わない

「学界等でマイナス金利実現の観点からCBDCの付利機能を使うというアイデアが語られることがありますが、こうした観点でCBDCを導入することはありません。」
日本銀行 内田理事

日本銀行(日銀)による中央銀行デジタル通貨(CBDC)の概念実証のフェーズ2では、保有額や取引額に対する制限についての検証や付利機能についての技術的な検証が行われる予定です。

日本は2016年からマイナス金利政策を導入しています。
マイナス金利は、中央銀行が借入や支出を促すことで経済を刺激するための最終手段です。
民間銀行の日銀当座預金口座にあるお金に対して−1%の金利を課す政策で、通常(金利がプラス)なら民間銀行が日銀の口座にお金を預けていると利子が得られますが、逆にお金を預けているだけで利息を取られてしまうのです。
そのため、預けておくよりはマシと民間銀行は民間企業や民間人への貸し出しが増えて世の中にお金が出回りやすくなります。
デジタル通貨だと、これを付利機能として通貨自体に組み込むことが可能なのですね。

ただ、政策次第では持っているだけで目減りする通貨を信頼して使えるかと考えると……。
日銀としても、マイナス金利を導入するという案に国民的合意が得られるとは考えられず、実務的にも現実性がないと考えているようです。
「現金代替という基本的な役回りや預金との競合を回避することなどを考えると付利機能を導入する必要性は高くなさそうですが、それでも制度設計に関する将来の議論に備えて『できるかどうか』を技術的に確認しておくことは必要です。」


デジタル円にマイナス金利機能を導入することはない、日銀理事が発言
日本銀行は、中央銀行デジタル通貨(CBDC)に対してはマイナス金利機能を導入することはないと述べている。 日銀の内田眞一理事が 13日の講演の中で語っている 。...



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