Tokendataが分析したのは「株式市場のIPOトレンドがICOでも同じように現れるのか?」です。

平均的に株式市場でIPOを行うと上場当日の収益率が1年間株式を保有するよりも、高い収益率になるようです。(関連記事)
Tokendataは果たしてこのような現象がICOでも現れるか確認するために、2017年ICOが行われた115件のToken Dataを分析しました。
分析したTokenはスキャム(詐欺)を除外し、取引所に上場されたものの中で、100万ドル以上資金調達に成功したものです。
Tokendataが分析した結果を見てみると
1) ICOではIPOのOne Day Return(上場当日の収益率が最も高い収益率)と同じパターンにはなりませんでした。
表ではDay-1 ReturnとCurrent Return間の差を四半期ごと計算しています。
平均値を見るかぎりCurrent Returnのほうが高いです。
ただし、1Qの時期はビットコインとイーサリアムの価格が本格的に上がった時期と同時期ですので、1Qのデータは適切な分析結果を示しているとはいえません。したがって、1Qコインを除外してデータを分析しますと、Day-1 ReturnとCurrent Returnの差は0.2~0.3であるため、このDataだけではどちらがすぐれた収益率かはわかりません。
2) ICOの収益率は悪くなっていく
これは非常に興味深い分析結果ですが、1Qから4Qへ来てからDay-1 ReturnでもCurrent ReturnでもICOを実施したCoinの収益率がどんどん下がっています。
少し前まではしっかりしたビジネスモデルがなくても、アイディアだけでICOを実施してもICO案件が少なかったため、コインへお金が流入されやすかったため収益率が良かったのですが今は違います。
ICOに流入されるお金は限定されており、トークンの発行種類が急激に増えているのでどうしても最近出来たばかりのトークンは取引所で大きく扱われることは難しいですね。
現在の動向から推測すると数多くのICOの中で、本当に有用なビジネスモデルを確立し、トークンの利用頻度も高く、継続的にトークン需要を作れるところのみ生き残っていくと思われます。
バブルに期待する投資や市場の動向に便乗する投資ではなく、自らの判断で優れたトークンへ投資できる見る目をもつことが大事です。
Mediumサイトの記事によると現在のICOはIndustry Cycleが成長期から成熟期へ移行しはじめているようです。
成熟期の初めは成長の機会が残っているため、まだ投資家としての投資する機会は残っています。
その機会に出会うためには、今のようなICOへの投資方法を見直し、ICOの内容を評価する投資に移行する必要があると思われます。
原文:https://blog.naver.com/zeigal/221134967936