ゼロ金利政策がステーブルコインを淘汰する

アメリカの中央銀行にあたる連邦準備制度理事会FRB)は、ゼロ金利政策を当面、維持するとしています。
これによって、ステーブルコインの淘汰が進むかも知れません。

ステーブルコイン自体の利回りは0%です。
しかし、コインを持つということは資産が発行側に投資されているのと同じであり、発行業者は超安全な政府が保証する口座に預け入れたり短期国債を購入したりすることで、顧客の資産を再投資することができます。
利子を顧客に支払うことがないため、得られる利子は全て利益(シニョリッジ/発行益)になります。
銀行口座や短期国債の利率がゼロであれば、このような利益は得られなくなります。

既にテザー(USDT)なんかは、テザーとドルの交換に0.1%の手数料を求めています。
世界的に広く利用されている強みですね。
また、ステーブルコインと他のサービスとの連携がある場合も、そちらに顧客を引き込むことで併せて採算性を確保することも可能になります。
どちらでもない弱小ステーブルコインは、ビジネスモデルを変えなければ廃業するしかないかも知れません。

北アイルランドでは民間の銀行に法定通貨(英ポンド)の紙幣発行が許可されており、4つの銀行が発行してきました。
しかし、シニョリッジを得られなくなったことで、最小のFirst Trust Bank(ファーストトラスト銀行)が紙幣発行業務を停止しました。
ステーブルコインも、ファーストトラスト銀行になるか、ファーストトラスト銀行分のシェアを埋める幸運に恵まれた他の3行になるか、明暗が分かれていきそうです。

ゼロ金利でステーブルコインの淘汰が始まる | CoinDesk Japan | コインデスク・ジャパン

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