北京五輪でVISAに勝利したデジタル人民元に次の対戦相手

閉幕した北京冬季五輪では、デジタル人民元(e-CNY)が1日あたり3,600万円使われました。

中国ではAlipay(アリペイ/支付宝)とWeChatPay(ウィーチャットペイ/微信支付)が多くの小売店で一般的に受け入れられていますが、北京五輪ではVISA(ビザ)との独占契約により、これらは使用できませんでした。
デジタル人民元とVISAの2択となった今回の環境下では、デジタル人民元の取引がVISAを大幅に上回ったと報じられています。

中国人と外国人の使用比率は不明ですが、中国人は主にスマートフォンアプリを、外国人はクレジットカードに似ているがメモリーチップや磁気帯のない「e-CNYペイメントカード」を使ったようです。
でも、デジタル人民元を使うためには両替が必要になりますから、外国人の大半はVISAで決済したのではないかと思います。
デジタル人民元を使用した大半は、普段はAlipayなどを利用していてVISAカードを持っていない中国人だったのではないかと……。

とはいえ、AlipayとWeChatPayのない環境での実証という貴重な機会をデジタル人民元は得られました。
この実験結果と会場で使用した人たちを足掛かりに、まず中国国内にデジタル人民元を広めて行くのでしょうね。
既に市場の9割以上を支配してしまっているAlipayとWeChatPayの牙城を崩すのは、真っ当な手段だと難しいと思いますけどね。

北京五輪、デジタル人民元の取引額は1日あたり30万ドル以上=中国人民銀行幹部
ロイターの報道 によれば、2022年の北京冬季五輪の大会関係者や参加者、訪問者らは、デジタル人民元で1日あたり30万ドル以上使われている。...



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