=?ISO-2022-JP?B?GyRCJUclOCU/JWs/TUwxODUkciRkJGskNyQrJEokKyRDJD9DZjlxP01MMTZkOVQbKEI=?=

TikTokを巡る争いや総領事館の閉鎖など、中国とアメリカの対立が鮮明になっています。
世界初の正式な中央銀行デジタル通貨(CBDC)は試験運用が進んでいるデジタル人民元になるとの見方が強いですが、ドルの覇権を崩すために開発された――のではなく、やるしかなかっただけかも知れません。

中国では民間のデジタル支払いシステムが広く普及しています。
2019年には利用率が86%に達しており、世界でも最高レベルです。
その中でも、Alipay(支付宝)とWeChatPay(微信支付)の両者だけで市場の90%以上を占めています。
預金はこうしたフィンテック企業に行われるため、中央銀行である中国人民銀行金利政策がほとんど意味をなさなくなっています。
中国人民銀行には、急速にデジタル化して現金が駆逐された社会で、無秩序に広がるフィンテックのエコシステムをある程度コントロールするための手段が必要です。

急速に普及した現行のデジタル支払いシステムには弱点があります。

  • 銀行口座が必要である

  • インターネット接続していないと使えない

  • 銀行口座と連結しているため匿名性がない

  • 1度に使える使用金額に制約がある


これらを解決することも、政府や中国人民銀行の大きな動機になっています。
人々に受け入れられて流通する必要があるとはいえ、AlipayやWeChatPayの「匿名性のなさ」が論点になっているのは中国らしくない気がします。(失礼!)
それだけ本気で高い完成度を目指しているのでしょうね。

今年、中国国外の鉱山会社との国際取引で、ブロックチェーンを活用してドルを使わず人民元で15億円規模の決済が試行されています。
デジタル人民元の開発の経緯はどうあれ、高い完成度の「経済的な武器」になれば、ドルの覇権を崩すためにも活用されるのでしょう。

次世代中国 「デジタル人民元」をやるしかない 中央銀行の背中を押した中国のデジタル社会 | nec wisdom | ビジネス・テクノロジーの最先端情報メディア

『当コンテンツはICO研究室のサイトから情報の提供を受けています。更新情報がある場合がありますので、興味がある情報はICO研究室のサイトをご確認ください。
https://www.ico-japan.com/