東京vs大阪vs福岡、国際金融都市構想の勝者は?

勝つのは、東京か?大阪か?福岡か?

菅首相は、日本に世界の金融ハブをつくる「国際金融都市構想」の実現に向け、都市同士を競わせようとしています。
当面は全国一律で税制や在留資格の優遇策を検討し、その中で成果をあげた都市を中心拠点に絞り込んで集中的に育てる戦略です。
東京
金融機関の本部や本店が集中する、言わずと知れた国内最大都市です。
これまでも、国家戦略特区として在留資格の特例措置を適用するなどの優遇を受けてきました。
小池都知事も成長戦略の柱として外資誘致の支援策などを打ち出しているものの、イギリスのシンクタンクが9月に公表した国際金融センターランキングでは4位と、昨年よりも順位を下げています(1位ニューヨーク、2位ロンドン、3位に上がったのは上海)。
東京に限った問題ではありませんが、税率の高さや言葉の壁による暮らしにくさが課題です。
大阪
ネット証券などを手掛けるSBIホールディングスと連携して計画を進めています。
SBIの北尾社長は自主規制機関「日本STO協会」の会長でもあり、その知見で税制見直しやビザ取得手続きの簡素化などを政府に働きかけています。
スマートシティから国際金融センターへと発展させる計画で、その一環としてデジタル証券(セキュリティトークン)向けの取引所の設立も目指しています。
国家安全維持法の施行で香港から撤退する金融機関や人材の受け皿となることを狙っています。
福岡
飛行機ならたった30分で釜山に行けるなど、アジア各国への地理的近さが強みです。
産官学で外資系金融機関の誘致を目指す推進組織が作られています。
また、英語で対応できる施設の拡大など、外国人材の受け入れ環境の整備を検討しています。
2年前には福岡市後援の民間研究団体「福岡ブロックチェーンコンソーシアム」が作られ、コンパクトシティの強みを活かしてPoC(Proof of Concept/概念実証)を推進してきました。

東京が優位と見られていますが、新型コロナウイルスの影響で一極集中を回避する動きも強まっており、競争の行方はまだ見えません。
……でも、あくまで海外との競争に先駆けての国内予選なんですよね。

国際金融都市構想 首相、東京・大阪・福岡競わせる

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