ステーブルコインの価格が逸脱、テラUSD(UST)

ステーブル(安定)コインが安定しない――?
米ドル連動型ステーブルコインのテラUSD(UST)が、連動から逸脱し苦境に立たされています。

攻撃を意図した大量売却がきっかけともいわれています。
であれば、他のステーブルコインでも同じことは起こり得るのでしょうか――

ステーブルコインの時価総額上位3傑であるテザー(USDT)USDコイン(USDC)、バイナンスドル(BUSD)は、運営組織が発行額に等しい現金や短期米国国債などの資産を保有することで、価値を担保しています。
それを基に、運営組織が供給量を調整することで1コイン=1ドルという価値を維持しています。

価値の担保と安定のために中央集権的な運営が行われているステーブルコインが多いですが、全てがそういうわけではありません。
テラUSDに次ぐ時価総額5位であるダイ(DAI)は、Makerプロトコルというイーサリアムブロックチェーン上で自動的に実行される自己執行契約で運営されています。
ユーザーが保有する仮想通貨を担保として入金することで、新しいDAIトークンを鋳造できるという仕組みです。
なお、価格下落に備える必要があるため、発行額の1.5〜2倍の担保が必要となります。

いずれの場合も担保で価値が裏付けられているため、同じようにはならないと考えられます。

これら担保型のステーブルコインと違い、テラUSDはアルゴリズムのみを利用しています。
プロジェクトのガバナンストークンであるテラ(LUNA)を利用して、自動で供給量を増減することで価値を維持していたのですが、テラの時価総額がテラUSDの時価総額を下回ってしまったことで、テラUSDの価格を1ドルまで上昇させることができなくなっているのです。

テラは業界最大の分散型ステーブルコインという旗印を一時的に下ろし、巨大な資金を拠出するという中央集権的な手段を使ってでもドルペッグを支えようとしています。
失ったものは大きいですが、アメリカの経済学者がTwitterで行ったアンケートでは、1万2,000人以上の回答者の大半が最終的に復活すると予想しています。

ステーブルコインUST、再び0.8ドル割れ | coindesk JAPAN | コインデスク・ジャパン
アルゴリズム型ステーブルコインのTerraUSD(UST)は、米東部時間10日午後に再び下落し、12時間程度は価格が0.9ドル前後で比較的安定していたが、0.80ドルを割る状況となっている。...



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