海賊版対策にマイクロソフトがイーサリアム基盤の利用を提案

アメリカのIT最大手マイクロソフトMicrosoft)の研究部門が、違法コピーなどの海賊行為防止対策としてイーサリアムブロックチェーン基盤の報償金システムを提案しました。

効果的な著作権侵害対策の中核となるのは、信頼性の高い報告です。
現在行われているような、不満を持つ従業員に所属する企業を告発するよう勧める手法は批判されています。
また、マイクロソフトも所属している業界団体BSA(ザ・ソフトウェア・アライアンス)が行っているソフトウェア監査は、関係者の利害関係が絡んだ結果だとして、対象となった企業側から苦情が寄せられ訴訟に発展したケースもあります。

報償金システム「Argus」では、偽りのない動機付けには完全な透明性が必要だとして、著作権侵害を摘発する関係者の利害関係や関連企業の目的を明確に規定し、いずれの役割にも完全な透明性を確保するという設計要件を定義することから始めています。
「我々の研究が生んだ最も重要な価値は、Argusシステムそのものよりも、その設計と実装に至るまでのアプローチだ。」

ブロックチェーン技術の導入というと新たなものに置き換わる印象がありますが、技術は目的ではなくあくまで手段――現状の問題の解決に有効だからブロックチェーン導入を進めようという考えです。

今年(2021年)6月の改正著作権法の施行まで「コピー天国」と言われ続けた中国=海賊版というイメージも強いですが、論文を執筆したのは北京にあるマイクロソフトアジア研究所で、中国アリババグループの研究者からの意見も取り入れています。
対策の最前線からの提案ですね!

マイクロソフト、海賊版対策にイーサリアムブロックチェーン利用を検討
米IT最大手マイクロソフトの研究部門が、違法コピーなどの海賊行為防止対策として、ブロックチェーン基盤の報償金システム「Argus」を提案した。...



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